大谷翔平の「スプラッシュヒット」で英語を学ぼう!

学習のポイントと概要

大谷翔平選手がまたしても歴史に名を刻みました。今回は、サンフランシスコのオラクル・パーク名物である、海に直接飛び込むホームラン「スプラッシュヒット」です。この劇的な一打を通して、リアルな英語表現とメジャーリーグの文化を一緒に学んでいきましょう。

まずは動画を見て英語を聞き取ってみましょう!

vocabulary and phrase

interconnected : 相互に関連した、つながった
losing streak : 連敗
black eye: 不名誉、汚点
blown save: セーブ失敗(野球用語で、投手がセーブ機会でリードを守りきれず同点または逆転を許すこと)
infield comes in: 内野が前進する(野球の守備シフトで、本塁でのアウトを狙うために内野手が前に詰めること)
majestic drive: 壮大な打球
splash hit: スプラッシュヒット(野球場で、打球が球場に隣接する水域に飛び込むホームランのこと。特にサンフランシスコのオラクル・パークで有名)
no doubter: 疑いのない一打(ホームランであることが明確で、打った瞬間に分かるような打球)
getting wet: 濡れる、水に落ちる(この文脈では、ボールが水に落ちることを指す)
break the ice: 膠着状態を破る、突破口を開く

LESSON VIDEO

sentence

Well, here’s one of those situations, we’re talking about everything interconnected, during this losing streak.

連敗中というのは、こういう風に悪い流れが全部繋がってしまうものなんですよね。


You look back to Wednesday, Tanner Scott gets the black eye of having the blown save, but the Dodgers had chances in that game to get runs in, where they didn’t.

水曜日の試合を振り返りますと、最後に打たれたタナー・スコット投手のセーブ失敗がどうしても印象に残りますが、ドジャースにも試合の中で得点するチャンスはあったんですよね。そこで一本が出ていれば、という場面でした。


Here’s a situation, where you got to find a way to get the guy in from third.

ここはなんとかして三塁ランナーを還したい(返したい)場面ですね。


The infield comes in, and Otani will do plenty more than that!! A majestic drive 2 to 1 Dodgers, and a splash hit for Otani!

内野は前に来ます。しかし大谷は、その遥か上を行きました!高く舞い上がった大きな当たり!勝ち越しのホームラン!2対1、ドジャース逆転!そしてこれが大谷のスプラッシュヒットになりました!


These Dodgers had scored 2 runs in the last 21 and the 3rd innings. Well they got 2 runs on 1 swing right here, and it was a no doubter.

ドジャースはこのところ21回と3分の1イニングで、わずか2点しか取れていませんでした。ところがこの一振りで、一気に2点を奪い返しました!まさに打った瞬間、それと分かる文句なしの一発でしたね。


This ball is getting wet.

このボールは濡れますね。(水に落ちます


32nd of the year, to lead the national league for Otani. And now, Mookie Betts fouls it off.

大谷はこれで今シーズン第32号、ナショナルリーグの単独トップです。さて、バッターボックスのムーキー・ベッツ、これはファウル。


It was a huge situation. Just to get one, just to break the ice, and get the offense started. They got more than a spark right there.

非常に大きな場面でした。とにかくまず1点を取って、この重苦しい雰囲気を断ち切り、打線のきっかけを作りたかったところです。それが、単なる火付け役というレベルではありませんでしたね。

McCovey湾(マッコビー・コーブ)のすべて

このホームランが特別なのは、着水した場所にも理由があります。

英語を聞きながらMcCovey湾について見ていきましょう!

1. The Bay Behind the Ballpark | 球場の裏に広がる湾

McCovey Cove is the unofficial name for the part of San Francisco Bay located just beyond the right-field wall of Oracle Park, the home of the San Francisco Giants. It’s famous for being a destination for home run balls.

McCovey湾(マッコビー・コーブ)とは、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地、オラクル・パークのライトスタンド後方に広がるサンフランシスコ湾の一角の非公式な愛称です。ホームランボールが飛び込む場所として非常に有名です。

2. Named After a Legend | 名前の由来は伝説の選手

The cove is named in honor of Willie McCovey, a legendary Hall of Fame first baseman for the Giants. He was famous for his powerful hitting, and although he never played at Oracle Park (it opened after he retired), the name pays tribute to his legacy.

この名前は、ジャイアンツの伝説的な一塁手であり、殿堂入りも果たしているウィリー・マッコビー選手に敬意を表して名付けられました。彼はそのパワフルな打撃で知られており、彼自身がオラクル・パークでプレーすることはありませんでしたが(引退後に開場)、その功績を称えて名付けられました。

3. What is a “Splash Hit”? | 「スプラッシュヒット」の定義

Technically, an official “Splash Hit” is a home run hit by a Giants player that lands in McCovey Cove on the fly (without bouncing first). A home run hit by a visiting player, like Ohtani, is not officially counted on the team’s “Splash Hit” counter, but it’s still celebrated as a spectacular and rare feat.

厳密には、公式な「スプラッシュヒット」とは、ジャイアンツの選手が打ったホームランが、McCovey湾にノーバウンドで直接着水したものを指します。大谷選手のようなビジターチームの選手が打った場合は、球場の公式カウンターには記録されませんが、それでも非常に珍しく壮大なプレーとして称賛されます。

4. The Kayak Crew | ボールを待つカヤック集団

During games, you’ll see dozens of fans floating in the cove on kayaks, rafts, and small boats, hoping to catch a home run ball. This unique fan culture makes for a fantastic visual and adds to the magic of hitting a home run into the water.

試合中、この湾にはカヤックやボートに乗った多くのファンが浮かんでおり、ホームランボールをキャッチしようと待ち構えています。このユニークなファン文化は、素晴らしい光景を作り出し、水の中へホームランを打つことの魅力をさらに高めています。

覚えておきたいキーフレーズ

野球実況は、日常会話にも使える面白いイディオムの宝庫です。

Phrase / フレーズMeaning in Baseball / 野球での意味Meaning in Daily Life / 日常生活での意味
break the ice0-0の均衡を破る、無得点の重い雰囲気を断ち切る(初対面などで)緊張をほぐす、会話の口火を切る
a huge situation試合の勝敗を左右するような、非常に重要な場面非常に重要で、大きな影響のある状況
a no-doubter打った瞬間にホームランだと誰もが確信するような完璧な当たり疑いの余地がないこと、明白なこと
more than a spark単なるきっかけ(火付け役)に留まらない、爆発的な効果小さなきっかけ以上の、大きな影響や変化

<例文 / Example Sentences>

  • To break the ice, he told a funny joke at the start of the meeting. (緊張をほぐすため、彼は会議の冒頭で面白い冗談を言った。)
  • Deciding which university to go to is a huge situation for most students. (どの大学に行くかを決めるのは、多くの学生にとって非常に重要なことです。)
  • Her victory was a no-doubter; she was ahead the entire race. (彼女の勝利は疑いようがなかった。レース中ずっとトップだったのだから。)
  • The new CEO was more than a spark; she completely transformed the company. (新しいCEOは単なる火付け役ではなかった。彼女は会社を完全に変革した。)