ベートーヴェンについて英語で学ぼう

ベートーヴェンの『第九』は、人類共通の芸術と称されるほど世界の様々な場面で親しまれてきた宝です。聴く人にとっても、演奏者にとっても、歌手にとっても、これほど多くの人々の心に影響を与えてきたものはないでしょう。今回はこのベートーヴェンの生涯について学びましょう。

学習のポイントと概要

日本では年末の風物詩と言えるほど年の瀬になると毎年全国で第九が演奏されます。欧米を見ると年末の恒例行事という訳でもないようですが、やはり欧米でも祝典や歴史的な行事の際には好まれているようです。例えばベルリンの壁が崩壊した1989年、バーンスタインが東西両陣営の音楽家達を指揮して、自由の喜びを共に祝って演奏された世紀のコンサートは、記憶されている方も多いのではないでしょうか。終楽章に「歓喜の歌」持つ『第九』は、まさにそのような場にふさわしく、ベートーヴェンの名言である「苦悩を突き抜けて、歓喜に至れ!」という考えが見事に音楽で表現されています。人類が共に手を取り合い、来たるべき新しい未来に希望を抱いて踏み出す、そのような理想が詰まった曲なのです。このような最高傑作を作り出したベートーヴェンですが、実際彼はどのような人生を歩んだのでしょう。その生涯は孤独と苦難に満ちていたようです。以下の動画から学んでみましょう。

LESSON VIDEO

※動画の右下にある設定ボタンから「字幕ボタン」をON・OFFにして学習に利用しましょう。まずは、ONで見て、次にOFFにして聞き取り練習を行ってみてください。

Vocabulary – ボキャブラリー

composer(作曲) / Ludwig van Beethoven(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン) / remains(いわれ続けている) / influential(影響力のある) / Bonn, Germany(ドイツの都市、ボン) / the Court Organist(宮廷オルガニスト) / struggle(苦労する) / math and spelling(読み書き計算) / compositions(作曲) / Vienna(オーストリアの都市、ウィーン) / Joseph Haydn(作曲家ハイドン) / gained(増える) / patron(パトロン) / tragedy(悲劇) / deaf(聴覚障碍者) / eventually(最終的に) / severe(重度) / perform(演奏) / no longer~(もう~ではない) / the premiere(初演) / conductor(指揮者) / warn(警告する) / ignore(無視する) / direction(指示) / audience(観客) / cheer(喝采) / applaud(拍手喝采) / despite(にもかかわらず) / funeral(葬儀)

Phrases and sentence

Beethoven was born in Bonn, Germany, in December of 1770.

ベートーヴェンは1770年、ドイツのボンで生まれました。


His father hoped that his son would become a famous child musician like Mozart had been.

彼の父親は、彼にモーツアルトのような有名な子供演奏家になってほしいと願いました。


Even when he could no longer hear at all, Beethoven continued to create some of his best work, including his Ninth Symphony, believed by many to be one of the greatest pieces in the history of Western music.

ベートーヴェンは全く耳が聞こえなくなってからでもなお、西洋音楽の至宝と言われる第九交響曲のような優れた最高傑作品を作り続けました。


One of the performers went over to him and turned him around, so that he could see the people stand up and throw their hats in the air, or wave their arms and their handkerchiefs so that he could see how much they liked his music.

演奏家の一人が彼に近づいて後ろを振り向かせたので、彼はそこでやっと、人々が立ち上がり、帽子を宙に投げ、手やハンカチを振り回しているのを見ることができ、人々が彼の音楽をどれほど喜んでいるのかを知ることができました。


He was short, not very handsome, and had a bad temper, once trying to break a chair over his friend’s head.

彼は背が低く、ハンサムではありませんでした。それどころかむしろ短気で、以前に友人の頭に椅子を振り投げ、椅子を壊したこともあったほどです。

Summary – まとめ –

This video summarizes his life history from birth to death. He seems to have received a very strict music education from his father. I don’t know if it’s because of that, but he was very emotional and angry. However, because he is emotional, he may have been able to produce a lot of masterpieces that touched many people.

ベートーヴェンの誕生、厳しい音楽教育を受けた子供時代、モーツァルトを慕って夢見た憧れのウィーン時代、聴力を失ってから、そして亡くなるまで、彼の生涯がわかりやすく描かれていましたね。気性が激しく、短気だったエピソードは驚きですね。しかし感情豊かだからこそ、人間の喜怒哀楽と感動に満ちた音楽を数多く作り出せたのかもしれません。あなたが聞き覚えのある曲も、もしかしたらそれはベートーヴェン作品かもしれませんね。